ぼたもち?おはぎ?



長かった梅雨が明け、ようやく夏っぽくなってきましたね。



皆さんは夏といえば何を思い浮かべますか?海?山?

私は、おばあちゃん家で食べる、ぼたもちです!


帰省すると大体食べさせられます。




ところで、「ぼたもち」と「おはぎ」の違いって何なのでしょうか。

桜餅と同じで東西で呼び方が違うんでしょうか。





気になったので調べてみました。






「ぼたもち/おはぎ」は蒸したもち米をすりこぎで半つきにし、餡子で包んだ和菓子です。



赤色は魔除けの効果があるとされており、邪気を払ったり先祖の霊を慰めるために

捧げられてきたと言われています。



そのため、お盆やお彼岸といった時期に食べる風習があるんですね。



両者に作り方の違いはありませんが、食べる時期が違います。




「ぼたもち」は小豆を牡丹の花に見立てたことから牡丹もちと呼ばれ、

次第に今のぼたもちという呼び方に変化したとされています。


牡丹が咲く季節である、春のお彼岸に食べられます。




一方「おはぎ」はというと、秋の七草のひとつである萩の花と小豆の形状が似ていることから、

お萩もちと呼ばれ、次第におはぎと呼ばれるようになったと言われています。



こちらは萩が咲く季節である、秋のお彼岸に食べられます。




あれ?春と秋の呼び方があるなら夏と冬もあるんじゃないの?と思われることでしょう。




あるんです!


夏は「夜船(よふね)」、冬は「北窓(きたまど)」と呼ばれます。



いや、聞きなじみの無さ!


突然「食後に北窓食べる?」とか言われても、とうとうおかしくなったかと思われるだけです。



この呼ばれ方の由来は、おはぎが杵で餅つきをせずに作れることから、

いつ搗いたのか分からない「搗き知らず」が語源となった言葉遊びのようです。



「夜船」

夜は暗くて船がいつ着いたのか分からない→「着き知らず」


「北窓」

北の窓からは月が出ているのが分からない→「月知らず」



それにしても同じ食べ物を四季ごとに呼び分けるというのは、日本らしい風情があって良いですね。



ちなみに、ぼたもち/おはぎを作る際の米のつぶし方を和菓子業界では、

半殺しだったり皆殺しと呼びます。


半殺しは米の粒感が残るくらい、皆殺しは粒感がなくなるまで搗いた状態のことを言います。




ここから8月のお盆、9月の秋のお彼岸とぼたもち/おはぎのシーズンが続きます。




今年は新型コロナウイルスの拡大でお盆の帰省は難しそうなので、

自宅で作ってみたいと思います。

キトクのキ

創業140余年の米卸、木徳神糧

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